【コラム】植物に対する日長と地温の関係性について
平素より格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。
植物が動き出す季節となりました。
芽吹き、新葉が開き、植物が生長を始めます。
この変化を見て、ふとこんな疑問が浮かぶことはないでしょうか。
「植物が動き出したのは
日が長くなったからなのか?
それとも地温が上がったからなのか?」
今回は植物に対する日長と地温の関係について書かせていただきます。
さて先述の疑問についてですが
結論から申し上げますと答えは両方です。
それぞれの異なるスイッチとして植物に作用しています。
日長は「変化を判断する信号機」
日長は、植物にとって季節を知るための情報です。
多くの植物は、昼の長さではなく
「夜がどれくらい連続して暗かったか」を感知しています。
この仕組みを日長反応と呼びます。
・春が来たかどうか
・そろそろ花芽を作る時期か
・栄養成長を続けるか、生殖成長に切り替えるか
こうした変化の判断に日長が使われています。

地温は「実際に動くためのエンジン」
一方で、いくら信号が青になっても、エンジンが掛からなければ動くことはできません。
そこで重要になるのが地温です。
地温が上がると、
・根の伸長が再開する
・根の呼吸が活発になる
・水、養分の吸収速度が上がる
・微生物の活動も活性化する
つまり、地温は植物の実働能力を決める要因です。
とくに地下部が要となる初期生育では、
気温よりも地温の影響が大きいケースも少なくありません。
4月後半は、日中の蓄熱によって
耕作層の地温が安定して上がり始める時期。
ここでようやく、日長が出した青信号を基に動き出せるのです。

日長と地温、この2つが揃った時に植物は迷いなく動き始めます。
植物が一斉に成長を始めるのは
偶然ではなく、きちんとした理屈があるのです。